高橋国法・足立由美・鈴木英一郎・栗田智未・高野明・菊池悌一郎・長谷川明弘 (2013)
学生相談における心理職の専門性と独自性-連携と実践の在り方-,
山形大学保健管理センター紀要 第12号,pp33-42
2013年12月
▶概要:学生相談における「専門性」と「独自性」を連携や各々の実践を通して各大学から報告してもらった。学生相談カウンセラーは,学生を中核に据えて保護者や教職員という大学組織内外の関係者で構成されるシステムの中で連携の要として機能することを基盤にしているようである。またそのシステムの構成要因や構成要素によっては学生との間での調整役として働いたり,場合によっては専門機関へつなげたりして限られた期間の中で,関係者のニーズに沿って最大限機能するように活動することを専門性として実践している。その活動のためには,日々関係者と可能な限り対面での関わりを少しの時間でも持ちながら必要なタイミングで専門性を発揮するために,限られた時間の中で準備を怠らない点が独自性ともいえよう。 また学生相談の独自性として,学生相談の対象となる大学生や大学院生の多くが,18,9歳から30歳間近という高校を卒業して成人を迎える年齢から社会に巣立つまでの最後の年代という人生の中で特に変化に富んだ年代でかつ限られた在籍年数があらかじめ設定されていることであろう。対象者が遭遇した心理社会的課題時に今回の話題提供の中で事例報告が目立った統合失調症などといった精神疾患に対して,どう向き合い,どう付き合うか,さらにはどう乗り越えるのかと大学内外の資源を取り上げて工夫しながら学生相談カウンセラーによる実践が行われる点であろう。
▶キーワード:学生相談、専門性、独自性、連携と実践
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