長谷川明弘,加来洋一,菊池悌一郎,鈴木英一郎,栗田智未,柴田博文 (2011)
学生相談におけるブリーフサイコセラピーの多様な実践,
ブリーフセラピーネットワーカー 第14号,pp37-47:ブリーフセラピーネットワークジャパン
2011年3月31日
▶概要:学生相談は、限られた時間の中で様々な事柄が交差することが大きな特徴である。一方で、ブリーフサイコセラピーは、実践家が心理療法の各モデルを適用する中で、効果的で効率的な支援を探究している心理療法の総称である。 本論文は、学生相談担当者が、各々の学生相談の現場でブリーフサイコセラピーを実践する上での工夫や取り組みについて提示し、効用と課題を明確にすることを目的とした。 学生相談では、個人の心理療法、教職員へのコンサルテーション、保護者への支援、心理教育のグループワーク、キャンパス危機への対応といった大学コミュニティの中での様々なレベルに対する実践活動が求められる中、ブリーフサイコセラピーを実践している学生相談担当者は、具体的な支援の方策を関係者間で共有しようとする説明言語を用いながら組織内外との連携をはかり、そこに有効なサービス提供を行って、組織に認められ、受け入れられているものと思われた。
▶キーワード:学生相談、ブリーフサイコセラピー、関係性、背景
▶備考:本論文において、「トヨタ生産方式」とブリーフサイコセラピーの実践哲学の類似点を指摘している。
▶備考:日本ブリーフサイコセラピー学会でのシンポジウム~ラウンドテーブルディスカッション「学生相談」での話題提供をきっかけに会場に集った参加者が声を掛け合って論文を執筆するに至った。提示した資料は下記からダウンロードできるようした。